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ホルベイン画材株式会社 平松博彦先生
 

1回目の演習では『絵具概説』というテーマのもと、普段美大生たちが何気なく使用している絵具について、種類やその特徴といった基本的なことから、「なぜ絵具は乾くのか」といった知ってそうで実は知らないこと、「自分が使っている絵具で使いたい色を作る方法」まで、普段はなかなか知ることができない絵具について、面白い例と共にわかりやすく教えていただきました。後半では、前半の講義で学んだ混色の知識を、水彩絵具を用いて色を作る実践的なワークショップも実施しました。

2回目の演習では『顔料を中心とした色材展開』というテーマのもと、1回目の講義で学んだ絵具の種類や特徴を振り返りながら、実際に顔料と糊を自分で混ぜ合わせて絵具を作り出す授業を行いました。普段授業や制作で使用するような、油絵具やアクリル絵具のみならず、フレスコやテンペラといった古典的な絵具まで全6種類の自製・観察を体験しました。特に卵から黄身だけをとり出すテンペラ絵具の作業に苦戦しながらも、先生のアドバイスや他の参加学生と協力して、絵具を自製する姿は印象的で、学生も楽しんで取り組みました。
 

全2回の特別講義を学ぶことで、身近であった画材に対してより知識を深めることができ、自身の制作をよりステップアップさせることができる機会となりました。