100周年記念大村文子基金
女子美術大学創立 100 周年を記念し、ノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智名誉理事長夫妻からの寄付をもとに、文子夫人の名前を冠して創設した基金です。 卒業生・在校生の制作・研究など芸術活動の奨励、アーティストおよび研究者の育成を主な目的とした褒賞事業をおこなっています。
女子美栄誉賞
2023年度受賞者 第11回
【受賞者】石垣昭子
1960年 短期大学部 服飾科 卒業
西表島にて夫の石垣金星氏と共に原生林で覆われた西表島に居を移し「紅露工房(くうるこうぼう)」を設立し、糸芭蕉や苧麻を育て、蚕を飼って糸を取り、琉球藍を栽培、芭蕉と絹、芭蕉と苧麻など異なる糸を縒り合わせたり、経糸緯糸に組み合わせたりして織る「交布(ぐんぼう)」を復活させました。伝統的な染織の復興への取り組みと、西表島の伝統行事「節祭(しち)」の祭祀衣装を手掛けるなど、現代の暮らしの中で生きるテキスタイルとしての「交布」は国内外で高い評価を得ています。
女子美出身の卒業生や、染織に関わる作家、研究者、教育関係者、世界中から訪ねてこられた方を懐深く受入れ、西表島の染織技術のノウハウを惜しみなく教授するなど、染織を志す者のあこがれの工房となっています。
服飾デザイナー真砂三千代氏とのコラボレーションブランド「真南風(マーパイ)」を結成、2023(令和5)年も沖縄、京都、東京でファッションショーを開催し、新聞やニュースに取り上げられるなど、現在も積極的に活動されており、顕著な功績とともに本学の名も広く紹介されています。
女子美パリ賞
大学院(含在学生)・大学・短大卒業生を対象として、国際的なアーティスト・デザイナー・研究者の育成を目的とした賞で、 毎年受賞者を1年間パリにある「国際芸術都市」に研究員として派遣します。
芸術都市はフランス政府およびパリ市の援助により設立された施設で、世界約 40 カ国から多分野にわたるアーティスト、 研究者が 300 名近く滞在し、交流を持ちながら活動しています。
2024年度 第25回受賞者(2024年4月―2025年3月派遣)
井手元咲良
2022年 芸術学部 美術学科 洋画専攻 卒業
2024年 大学院美術研究科 博士前期課程 美術専攻 洋画研究領域 修了見込
作品タイトル:庭焉
制作年:2023年
材料/技法:木製パネル/油彩
女子美ミラノ賞
大学院(含在学生)・大学・短大卒業生を対象として、国際的な芸術文化を吸収し、広い視野を持って世界的な総合芸術の分野で活躍できる人材育成を目指した賞で、女子美術大学とミラノのブレラ国立美術学院との学術交流協定に基づき、6ヶ月間ブレラ国立美術学院へ研究員、留学生として派遣します。
2024年度 第18回受賞者(2024年9月-2025年3月派遣)
星知雅
1999年3月 芸術学部 芸術学科 卒業
研究内容:初等科教育図工科における探究の学びの実践と考察
女子美ベルリン賞
大学院(含在学生)・大学・短大卒業生を対象として、ベルリンのアトリエに3ヶ月間研究員として派遣します。創作・研究活動に専念し、世界中から集まる文化の息吹に触れ、ひらかれた感性で新しい芸術を追求することが期待されます。
2020年度 第3回受賞者(2024年7月-9月派遣)
加賀田恭子
1993年3月 短期大学 造形科 グラフィックデザイン教室 卒業
1994年3月 短期大学 専攻科 造形専攻 宣伝計画 修了
作品タイトル:ペーパー・シャツ・ショウ
制作年:2006年
材料/技法:紙、ライト(カッタースポットライト、LEDライト)
女子美 制作・研究奨励賞
大学院(含在学生)・大学・短大卒業生の優れた業績を称え、今後の制作・研究活動の奨励を目的とした賞です。
2023年度 第23回受賞者
植田陽貴
2007年 短期大学部 造形学科 美術コース 絵画 卒業
2008年 短期大学部 専攻科 造形専攻 美術コース 修了
作品タイトル:whispering
制作年:2022年
材料/技法:oil on canvas
2023年度 第23回受賞者
小田中めぐみ
2011年 短期大学部 造形学科 美術コース 絵画 卒業
2013年 芸術学部 絵画学科 日本画専攻 卒業
2015年 大学院美術研究科 修士課程 美術専攻 日本画研究領域 修了
作品タイトル:Scene20220815
制作年:2022年
材質/技法:紙本着彩
2023年度 第23回受賞者
重田恵美子
1975年 短期大学 造形科 衣服デザイン教室 卒業
1977年 芸術学部 芸術学科 造形学専攻 卒業
作品タイトル:Tomorrow2022―幸せのなる木―
制作年:2022年
材質/技法:ステンレス/鍛金技法・アルゴン溶接
- 2023年度 第23回女子美制作・研究奨励賞受賞者報告書書(加古智子)
- 2023年度 第23回女子美制作・研究奨励賞受賞者報告書書(谷中美佳子)
- 2024年度 第24回女子美制作・研究奨励賞募集要項
- 2024年度 第24回女子美制作・研究奨励賞募集要項所定用紙
女子美美術奨励賞
2023年度 第22回受賞者
兪暁凱(中国)
大学院 美術研究科 博士前期課程 美術専攻 洋画研究領域 2年次在籍
作品タイトル:罪をすすぐ(Forgive our sins)
制作年:2023年
材質/技法:シーツ、ローソク、マーカー/ミクストメディア、映像
2023年度 第22回受賞者
オウ ユハン(中国)
芸術学部 デザイン・工芸学科 ヴィジュアルデザイン専攻 4年次在籍
作品タイトル:Where are you going
制作年:2023年
材質/技法:デジタル出力、パルプ、ダンポール
2023年度 第22回受賞者
楊昕怡(中国)
芸術学部 デザイン・工芸学科 環境デザイン専攻 4年次在籍
作品タイトル:Home of Natural Handicrafts
制作年:2023年
材質/技法:スチレンボード、木材
大村特別賞
2023年度第25回受賞者
【受賞者】原由加子
女子美術大学付属高等学校 3年 在籍
第18回「西会津国際芸術村公募展2023」西会津商工会長賞 受賞
第47回「全国高等学校総合文化祭」書道の部 特別賞 受賞
韮崎大村美術館賞
2017年度 第4回受賞者
福留 美奈
2015年3月 芸術学部 美術学科立体アート専攻 卒業
2017年3月 大学院 美術研究科 博士前期課程
美術専攻 立体芸術研究領域 修了
作品タイトル:「葡萄」
材質技法:石膏
皆様へ ~100周年記念大村文子基金褒賞事業の担当 学生支援センターより~
2019年6月、女子美とパリ「国際芸術都市」との交流20年を記念して開催する展覧会「FUTURE MYTHOLOGY DIARIES―女子美術大学 × Cité Internationale des Arts20周年記念展―」の開催に合わせ、所管部署(学生支援センター)職員2名が100周年記念大村文子基金褒賞事業各賞の派遣先、パリの「国際芸術都市」、ミラノの「ブレラ国立美術学院」、ベルリンの「クンストラウム・クロイツベルク/ベタニエン」を視察してきました。
奨励賞制度
女子美では、学生の積極的な創作と研究活動を支援するさまざまな賞を設けています。
ノーベル賞受賞記念大村智賞(大学院)
長きにわたり本学理事長を務められた大村智名誉理事長のノーベル賞受賞を記念し、優秀な人材育成に資することを目的として、その名を冠した賞が平成28年に新設され、本学大学院博士課程に在籍し、博士の学位を授与された学生に授与されます。
[副賞]記念品
女子美奨励賞(大・短)
大学 2・3 年次および短大 2 年次に在学する成績優秀な学生に授与されます。
[副賞]記念品
卒業制作賞・卒業研究賞(大・短)
卒業制作および卒業研究が特に優秀な学生に授与されます。
[副賞]記念品
優秀作品賞・優秀研究賞(大・短)
卒業制作および卒業研究が優秀な学生に授与されます。
女子美術大学美術館奨励賞(院・大・短)
修了制作および卒業制作が優秀な学生に授与され、その作品の画像データが美術館に収蔵されます。
[副賞]記念品
女子美術大学美術館賞(院・大・短)
女子美術大学美術館賞受賞者の中から選ばれた作品が美術館に収蔵されます。
[副賞]制作・研究奨励金 10 万円
加藤成之記念賞(院・大・短)
故 加藤成之理事長・学長の業績を記念した賞。
大学院の修了時または大学・短大の卒業又は修了時に総代となった学生に授与されます。
[副賞]記念品
福沢一郎賞(院)
本学名誉教授の故 福沢一郎画伯の業績を記念した賞。
大学院美術研究科の洋画および版画研究領域を対象とし、在学中の作品が優秀な学生で博士前期課程修了時に院生に授与されます。
[副賞]制作・研究奨励金
大久保婦久子賞(院)
本学卒業生で文化勲章受章者の故 大久保婦久子氏の業績を記念した賞。
大学院美術研究科博士前期課程に在学し、在学中の作品及び修了時の作品が優秀な学生に対し博士前期課程修了時に授与されます。
[副賞]制作・研究奨励金 3 万円
連携協定に基づく賞
学校法人順天堂「佐藤志津・小川秀興賞」 学校法人順天堂との連携・協力に関する基本協定に基づく賞。
当該学年度卒業生の卒業制作が優秀な学生に授与されます。
[副賞]賞状及び副賞10万円
東京理科大学「学長賞」「坊ちゃん賞」「マドンナ賞」
東京理科大学との連携・協力に関する基本協定に基づく賞。
芸術学部洋画専攻および日本画専攻の卒業制作が優秀な学生に授与されます。
[副賞]賞状及び副賞最高5万円
課外活動奨励制度
課外活動奨励金
本学在学生(正規生)が自らの学科・専攻・分野に関連して行う活動(学外でのグループ展、パフォーマンス、ファッションショー、アートプロジェクト等)に対し、費用の一部を上限10万円(1年に1人2団体まで)の範囲で支援します。
公募・コンペ・コンクール奨励金
応募にかかる出品料(参加費)、運搬費について上限3万5千円(1年に1人2回まで)の範囲で支援します。