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假屋崎 省吾 (かりやざき しょうご)

  華道家。Kariyazaki Flower Professional Education School主宰。美輪明宏氏より「美をつむぎだす手を持つ人」と評される。女子美術大学客員教授、フランス観光親善大使、オランダチューリップ大使などを務め、着物、ジュエリー、ガラス器などのデザイン・プロデュースもおこなう。ライフワークでもある花と建物のコラボ個展“歴史的建築物に挑む”を開催し、世界各国で個展やデモンストレーションを開催、海外でも目覚ましい活動を展開している。また、花を通した情操教育が期待される「花育」や「少子化問題」など、地域活性化のボランティア活動も取り組み、華道歴39周年を迎え益々活躍の場を広げている。


今年もコロナ禍の厳しい状況の中、自分らしい個性ある作品を目指して、みなさん頑張っていらしたことに敬意を表します。
全体的に作品を拝見して、平面的な表現の作品が多いように感じました。
最先端の技術とのコラボレーションを目指した作品群、立体的な作品群、そして平面的な作品群の3つのカテゴリーに大きく分けられるように思います。
私の仕事が空間を使う作品制作が多く、その観点から空間を意識した作品に興味があるので、結果的に選ばせていただいた作品は立体的な感覚の作品が多くなりました。

<作品コメント>
・増井萌さん:『objective room』
卓越した技術を駆使した作品で、独特の世界観を表現し、見る者のイメージを最大限に引き出す効果のある手法と、今までにないモティーフで、作品を完成させたところを評価しました。

・新井田梓さん:『Surprise,surprise!』
猫という普遍的な題材を扱いながらも、ポエムがあり、ありえないシチュエーションにインパクトをあたえ、今にも動き出しそうな躍動感に満ちた作品となっているところを評価しました。

・角谷琴音さん:『LiIium』
紙という素材の可能性を引き出し、立体化させ、なおかつ、動物と植物を一つの世界に取り込み、今にも消え入りそうなファンタジーにあふれる不思議な独特の雰囲気を表現したところを評価しました。

増井萌
大学院(立体芸術研究領域)
『objective room』
新井田梓
芸術学部(デザイン・工芸学科
工芸専攻)
『Surprise,surprise!』
角谷琴音
短期大学部(美術コース)
『LiIium』

小松 美羽(こまつ みわ)

  1984年、長野県生まれ。2004年、女子美術大学短期大学部卒業。日本の伝統文化とアートを融合して注目を集める現代アーティスト。2014年、出雲大社に作品「新・風土記」を奉納。2015年、有田焼の狛犬「天地の守護獣」を大英博物館が所蔵し永久展示。また、2016年にはニューヨークのワールドトレードセンターに「The Origin of Life」が常設展示。2017年、中国でYoung Artist of the Yearに選出、メゾン・クリスチャン・ディオール≪SAKURA≫のオフィシャルアンバサダー就任。2018年12月、日本橋三越での個展では観客動員数と販売新記録を達成。2019年、世界最大級のアートイベント、第58回ヴェネツィアビエンナーレでのサンマルコ広場で展覧会。またヴェネツィア国際映画祭VR部門にノミネート、ベストドレッサー賞(学術・文化部門)を受賞し、国内外で活躍がめざましい。 ■ 公式ホームページ


今年は全体的に色味が落ち着いていて、コロナ禍だからこそ描けた制作物もあるのかなーっと感じながら拝見しました。

・李唯親さん:『耀』は、落ち着いた空間の中に朝方の自然の姿が穏やかに垣間見れ、自分自身と向き合いながら投影していったのかなと思いました。

・増井萌さんの作品:『objective room』は、自分のコントロールというテーマにおいて試着室を選んだことに共感しました。

・劉佳緒さんの作品:『Gaia hypothesis』は、きちんと描ききろうとする姿勢を感じました。学生のうちに作品にきちんと向き合えていることは、大人になった時の財産になると思います。

女子美生のみなさんが各々の役割をまっとうし、社会で羽ばたいていけることを祈っています。

感謝

李唯親
芸術学部(美術学科・日本画専攻)
『耀』
増井萌
大学院(立体芸術研究領域)
『objective room』
劉佳緒
大学院(日本画研究領域)
『Gaia hypothesis』

桃井 かおり(ももい かおり)

  東京生まれ。12歳でイギリスのロイヤルバレエアカデミー留学。帰国後、女子美術大学付属高等学校入学。文学座養成所を経て、1971年映画デビュー。映画・TV・舞台・CMと幅広く活躍し、2006年『無花果の顔』で監督デビュー。2016年には監督第二作『火 Hee』が公開。2008年、俳優最年少で紫綬褒章を受章。女子美術大学客員教授。


わ〜やっぱり直にみたい!という思いで一作一作観ておりました。
個々が自分の中にあるものを、今の自分の翼で表現する。
その多様性と、その作品に向かい合った時間が何よりも羨ましく。
今日の自分のベストは、間違いなく、誰が何と言おうとナンバーワンです。
この作品が生まれたことで、またどんな時間が生まれてくるのか?
どんな人生になって行くのか?ドキドキしたエキセビションでした。

<作品コメント>
岡田百合さん:『わたしの跡』
暮らした年月がへばりついた部屋の物が私というの、素敵です

藤岡さやさん:『私、こんな方法で生き残りました』
ぜひぜひ長編作品作ってください

東志織さん:『青と蜜』
何故かわからないんですが私、この景色の中に居た記憶が、、

岡田百合
芸術学部(デザイン・工芸学科
ヴィジュアルデザイン専攻)
『わたしの跡』
藤岡さや
芸術学部(デザイン・工芸学科
ヴィジュアルデザイン専攻)
『私、こんな方法で生き残りました』
東志織
大学院(日本画研究領域)
『青と蜜』

山口 裕子(やまぐち ゆうこ)

  株式会社サンリオ ハローキティ デザイナー。高知県高知市生まれ。女子美術大学 卒業。株式会社サンリオ入社後、1980年よりハローキティの3代目デザイナー。その後現在まで約40年に渡りハローキティを担当、様々な変化をキティに与え続け、世界の130ヵ国・地域で年間5万種類の商品が販売されるキャラクターにまで育てあげた。1999年にはハローキティのボーイフレンド「ディアダニエル」、2004年にはハローキティのペットという設定の「チャーミーキティ」を生み出し、人気キャラクターとなっている。自ら考案した、サンリオショップを回ってファンの方と直接交流し、キティの絵を描き、サインする「サイン会」は海外を含めて1万会を超える。最近では国内外のデザイナー、アーティストのコラボレーションも積極的に行っている。■ブログ:「山口裕子 イン ワンダーランド」


学生の時だからこそ時間をかけ自分の好きな作品をつくり自分が楽しむことができます。
このような時間を満喫できるのは今しかありません。
これからは、私たちを楽しくさせる作品をつくり続けてほしいと思います。
私の好きな「ネクストワン」という言葉があります。
チャーリーチャップリンにあなたの代表作は?とインタビューした時に彼が答えた言葉です。次の作品がそうなるでしょう。次がベストだという意味です。
みなさんも「ネクストワン」次を頑張ってほしいと思います。

<作品コメント>
石井杏奈さん:『悲喜交交』
逆さの発想がすごいインパクトで楽しくなります。ビー玉を通して物を見たり景色を見たりすると世界が逆さに見えますが、現実にはない世界が逆さになっただけでファンタジーになります。これからも逆さの発想を貫いてほしいと思います。

石井杏奈
大学院(洋画研究領域)
『悲喜交交』