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DAY5 である10/15は、フィリピンの参加アーティストコミュニティツアーから始まりました。
私が特に印象に残っているのは、フィリピンの市場の風景です。赤々とした肉が積まれていて、とても活気に満ちている様子でした。いつかこの風景を見に行ってみたいと感じました。

Veejay Villafranca氏と山形敦子氏のアーティストトークが始まりました。
Veejay Villafranca氏は写真を使ったアーティストです。彼の作品は一見普通の風景や人物に写りますが、被写体の文脈を知り、読み解きながら鑑賞すると情報が層のように重なっていると感じました。他にも、パノラマカメラとフィルムの技術を使い、実際に情報が重なってる様を表現する仕事もありました。
また、Veejay Villafranca氏の作品には彼の周りの様々な社会問題が含まれています。鑑賞した人がどの部分に注目するかによって見え方、感じ方が変わるのだと感じました。

山形敦子氏はフィリピンに拠点を置くアーティストです。
今回のアーティストトークから、ご自身のアイデンティティを探すことから制作のキャリアを始められたのかな、と私は感じました。
過去のものから、現在の制作を見せていただきました。山形淳子氏の自身のアイデンティティを探すという軸はどの作品にも共通していましたが、表現方法の変化に驚きました。様々な素材を自分のものにして、恐れずに扱っていく様子が挑戦的でかっこいいと思いました。
そして戦争時に日本がフィリピンで発行したお金を使ったり、私たち生物を構成する細胞に注目したりと、自身のアイデンティティの探し方の視点も様々でした。自身が作ったものに反応して、次の制作に挑んでいるように感じました。

最後に参加アーティストの西田特任助教が、Veejay Villafranca氏は社会という切り口から、山形淳子氏は自分の中から題材をみつけアプローチしていて、これはアーティストのコミュニティを考えるにあたってヒントになるのではないか、と発言されました。
今回はフィリピンと日本の2つの場所からこのプロジェクトを進めています。
それぞれが生まれ育って生活している場所のこと考え、その土地がもつ性質を知っていくと新たな面から自分のことを考えることができるのかもしれないと思いました。
(レポート:博士前期課程1年 鈴木晴絵)