インタビュー

仕事のために仕事をしない<br>手段と目的を混同しない

真子 みほ

練馬区立美術館 学芸員
練馬区役所

2006年3月卒業
芸術学部 芸術学科
(現:美術学科 芸術文化専攻)

2009年3月修了
大学院美術研究科 芸術文化専攻

-今のお仕事のどんな所が好きですか? アートの傍観者、媒介者としての立場
アートは様々な考えや状況を多くの人に伝えることのできるメディアだと考えています。それを紹介、共有することで楽しく生きていける人が増えるんじゃないかと思って仕事をしています。
-なぜ女子美を選んだのですか? 美術史に加えて実技の授業も受けることができたから
美術史を学ぶ上で、制作をしている人たちの中で勉強した方が自分にとって有意義だと考えたため
-女子美で学んで携えた力・強さとはどんな事ですか? 多方面から物事を見る、考えること
図学の先生についていたり、解剖学の授業がすきだったので、多方面から作品や物事を見る癖がつきました。
-女子美の強みを一言で表すと? 人に頼らない(頼れない)状況におかれること
単純に女子しかいないので、力仕事だろうとめんどくさいことだろうと自分たちでやらざるを得ないため、その後の人生もそのまま強く生きていける(生きて行ってしまう)。
-制作に携わる上で大切にしていること 仕事のために仕事をしない 手段と目的を混同しない
例えば油絵講座を一つ開催する場合でもその講師の方だからこそできること、また参加者が絵を描くことでどこへ到達できるように構成するかといったことを考えます。展覧会企画も学校対応も同じで、その先に何があるのかを常に考えます。展覧会出品者や講座の講師の選出もこの観点から考えるようにしています。
-女子美生に共通している強さとは? 人生楽しそうな人が多い(勝手なだけかもしれませんが)
同窓会のお仕事をさせてもらって以来かなり年上の先輩にお会いしたり、仕事関連やひょんなところで卒業生と出会ったりすることがたびたびあるのですが(特に美術の仕事をしていなくても)、ほとんどの方がものすごく元気です。自分の好きなことがはっきりしていて、ある意味自信があるのかなと思います。