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教育課程

各教科の指導目標

国語科 さまざまな種類の作品に触れ、論理的な思考力と豊かな表現力を身につけることにより、感性の拡がりと深化を目指します。
書道科 日本の伝統文化としての書の重要性を認識し、文字を大切にし、心をこめて書くことにより豊かな表現力を身につけることを目指します。
社会科 人類の歴史、文化、社会について学び、自分が生きている世界を理解し、世界の人々と共生できる人間を育てます。
数学科 数学における基本的な概念や原理・法則の理解を深め、数学的な見方・考え方の良さを知り、それを活用する態度を身につけることを目指します。
理 科 自然の美しさに興味をもち、積極的に観察・実験を行うことによって、自然への理解を深め、科学的な見方や考え方を身につけることを目指します。
音楽科 表現と鑑賞を中心とした活動を通じ、音楽を愛好する心情を育てるとともに、芸術の諸要素を学び、豊かな情操を養うことを目指します。
保健体育科 運動の楽しさや喜びを味わうとともに、運動技能・体力の向上を図り、健康・安全を理解し、自分自身の健康を管理・改善することを目指します。
家庭科 知識と技術を習得し、自立と共生をめざして、自ら進んで生活を創造する力を身につけることを目指します。
英語科 四技能(話す、聞く、読む、書く)をバランスよく培うことにより、豊かな表現力を身につけることを目指します。
情報科 情報モラルの重要性、知的財産権の尊重、情報の科学的な理解と実践力を育て、情報社会に参画する上での望ましい態度を身につけることを目指します。

中学校教育課程

中学校は義務教育年限にあるため、文部科学省が定めた教科・科目はすべて履修しますが、本校では、中学校段階において、すでに高校・大学への一貫性をも考慮した独自の美術教育を行っています。その中心は、絵画・デザインで、他に彫刻・陶芸・版画・染色・美術鑑賞なども行い、中学生としての基礎力を身につけるとともに、表現力の向上に力を入れています。

教科 1年 2年 3年 合計
国語 4 4 4 12
書写 1 1 1 3
社会 4 3 3 10
数学 4 4 4 12
理科 3 4 4 11
音楽 1 1 1 3
美術 4 4 4 12
保健体育 3 3 3 9
技術・家庭 2 2 2 6
外国語 5 5 5 15
道徳 1 1 1 3
特別活動 1 1 1 3
総合学習 1 1 1 3
総授業数 34 34 34 102

※上記の時間数は一週間の時間数です。

中学校教科ガイド

国語 国語を適切に表現し、正確に理解する能力を育成し、伝え合う力を高めるとともに、思考力や想像力を豊かにし、国語に対する認識を深め、国語を尊重する態度を育てます。
そのためにはまず、小説、詩、随筆、説明的文章及び、古典(古文・漢文)などを幅広く教材として扱い、音読・朗読から鑑賞までの授業を通して、①話すこと ②聞くこと ③書くこと ④読むこと についての能力を養います。
さらにこれらに加え、社会生活に必要とされる発表や論述といった言語活動を行う能力を養い、「生きる力」に必要な国語の基礎力を育成します。
また中学生は1年次より漢字検定5~3級取得を目指し学習します。語彙力を豊かにすることでより理解力や表現する力が身につくと考えています。
書写 皆さんは美しい文字で心のこもったお手紙をもらった時の、なんとも言えない温かい気持ちを経験したことがありますか?私たちが毎日使う文字も、書き方によって内容以上の感動や喜びを相手に与えることができます。心のこもった美しい文字はアートです。「とめ、はね、はらい」の基礎から始めて、正しく美しいだけでなく、心をこめて文字を書くことを一緒に学びましょう。
社会 地理・歴史・公民の授業を通して、基本的な知識を学び、社会に対して関心を養い、将来、主権者として、国際人として、創造者として生活していくことを目指します。
各科目では、いくつかの特徴ある取り組みを行っています。一例をそれぞれ挙げてみます。歴史では、美術を意識し、教科書の記述が少ない古代文明、白鳳文化、ルネサンスなどについても学びます。地理では、各都道府県・各国の紹介パンフレットを作るなど、伸びやかに興味を引き出し、世界への関心を育みます。公民では、毎年、人権作文コンクール、税金作文コンクール、選挙ポスターコンクールなどに出品し、受賞しています。
数学 数学は大昔からの人間の知恵であり、文化です。中学の数学は、昔からの人間の知恵を少しだけ学びます。小学校の頃に学習した内容をさらに発展させるとともに、より広い見方で取り組む姿勢を育てます。問題を深く考え、解く途中の考えを他の人にも伝わるように表現したり、説明したりすることはとても大切です。
きっと皆さんは、自分の力で問題が解けるととても嬉しい気持ちになると思います。その気持ちを大切にする授業を心がけています。
理科 私たちの身のまわりには、美しいものがたくさんあります。それは、長い年月の中で、自然によって創られたものです。それらを理科の視点で「観る」ことで、ただ見た時とは違った発見があるでしょう。それは、美術の作品を創るのに役立つ発見でもあります。
本校では、義務教育で学ぶ一般的な理科はもちろん、美術大学付属中学校ならではの、特色ある取り組みがたくさんあります。屋外での「春」を探して描く課題や、夏休みの自由研究では、毎年個性豊かな力作が数多く提出されます。さらに2010年度から、3つの新しい理科実験室と、理科の時間数増加により、さらに充実した授業を展開しています。
女子美で、自然の創り出す美しさとその意味を、私たちと一緒に学びましょう。
音楽 中学生の音楽は、歌唱やリコーダー演奏などの表現活動と、聴き・観て・感じる 鑑賞活動を柱に、本校の特質である「芸術的環境」と「女子音楽」を考慮、該当学年の実態に即しつつ、中学音楽・主要教材の他、教科書内に留まらず精選し、取り入れていくよう心がけています。
皆さんの大好きな美術も、もうひとつの芸術である音楽も、人が心を伝えるための大切な表現手段だと思います。演奏や鑑賞を通し、喜びと深い感動の音楽経験を重ねることは、10代のアーティストたちにとって、感性の玉手箱にキラキラ輝く宝物を増やしていくことになると信じています。まずは、女子美の「校歌」「楽しき学園の歌」を、愛校心を持って歌唱することからスタートしましょう!
保健体育 体育の授業では、『走る』『飛ぶ』『投げる』『打つ』などの基本的な運動を元に、球技系・陸上・体操・ダンスの種目に取り組んでいます。スポーツの特性を知り、自分で出来ることから始め、楽しく取り組み技術を高めていくことと、上手く出来ないことも練習を繰り返して完成に近づけることを目標にしています。一生付き合っていく自分の体と心を鍛え、気遣い、成長させることが大切です。『あきらめないこと』『全力を尽くすこと』など、心と態度を育てます。
保健の授業では、変化・成長する体と心に関心を持ち、自分自身を理解し、栄養と休養と運動のバランスを考えながら、自分の生活が管理出来る力を育てます。
無限の可能性を信じて、『自分らしさ』を発見できるように、色々な刺激を受け、自分自身を磨いていきましょう。
技術家庭 私たちの生活に関わるさまざまな物事に関心を持ち、知識を深め、技術を習得することにより、生活は一層豊かになります。衣・食・住どの分野にも興味を示し、それぞれが工夫をすることによって周囲を楽しませる作品の数々に、いっぱいの夢が表現されています。こうした温かくやさしい作品に多く出会うことのできる喜びを日々皆さんと共感し、心に潤いを持ち続けていきたいと考えています。
英語 日本で暮らしていても、英語は身の回りにあふれています。お店の名前やテレビ番組のタイトル、好きな曲の歌詞などの意味が気になったことが、一度はあるのではないでしょうか。また、皆さんはそれらを楽しむだけでなく、将来自分がそれらを発信する側になるかもしれません。
自分の考えを世界に伝える。世の中の情報を理解する。
世界には様々な言語が存在しますが、英語を習得することは、あなたの世界を格段に広げてくれることでしょう。そして今後、英語が使えるということは皆さんの心強い味方となるはずです。
本校では、通常の英語の授業に加え、ネイティブスピーカー教員と日本人教員とのティームティーチングによる「英会話」の授業を行うことにより、読む、書く、聞く、話す、の4技能を、バランス良く身に付けることを目標としています。英語は一朝一夕では身に付きません。日々の積み重ねを大切に、楽しく基礎から学んでいって欲しいと思います。

高等学校教育課程

本校は普通科(普通課程)の高校ですが、美術教育に重点を置いています。このことは本校がめざす教育の方向が、深い知的能力の錬磨・研鑽にあわせて、美術を通してみずみずしい感性を磨き、創造の喜びを知ることのできる人間を育てようとしていることを意味しています。
また、そこから、専門家への道をひらくとともに、一般社会にあっても大いに歓迎される存在としての、人間性豊かで高度な感受性をそなえた、調和のとれた人間の育成をめざしています。

教科 科目 標準 本校 1年 2年 3年 合計
国語 国語総合 ※4 3 3
古典基礎 2 2
現代文B 4 4 2 2
古典B 4 4 2 2 13
地理 地理A ※2 2 2
歴史 日本史A ※2 2 2
世界史B ※4 4 2 2 8
公民 現代社会 ※2 3 3 3
数学 数学Ⅰ ※3 4 4
数学Ⅱ 4 4 2 2 8
理科 化学基礎 ※2 2 2
生物基礎 ※2 3 1 2
物理基礎 ※2 2 2 7
保健 保健 ※2 2 1 1 2
体育 体育 ※7~8 6 2 2 2 6
芸術 音楽Ⅰ ※△2 △2 △1 △1
美術Ⅰ ※2 6 6
(絵画) (2)
(デザイン) (2)
(基礎実技1) (2)
美術Ⅱ 2 8 8
(絵画) (△4)
(デザイン) (△4)
(基礎実技2) (4)
美術Ⅲ 2 10 10
(絵画) (△6)
(デザイン) (△6)
(基礎実技3) (4)
美術史 1 1
書道Ⅰ ※△2 △2 △1 △1 27
外国語
Cはコミュニケーションの略
C英語Ⅰ ※3 3 3
英語表現Ⅰ 2 2 2
C英語Ⅱ 4 3 3
C英語Ⅲ 4 3 3
英語表現Ⅱ 4 3 3
英会話 2 2 2 16
家庭 家庭総合 ※4 4 2 2   4
情報 社会と情報 ※2 2 2 2
総合学習 ※3 3 1 1 1 3
小合計 33 33 33 99
HR ※3 3 1 1 1 3
特別活動 1 1 1 3
合計 35 35 35 105

※△は選択科目  総合学習 高1・2・3 美の探究。3年次の芸術は学科を選択できます。

高等学校教科ガイド

国語 2010年度より、1年次の「国語総合」3単位のうち、2単位を「現代文」、1単位を「国語表現」として学習しています。「現代文」では、近・現代文学と基礎的な評論文の読解を中心に、また「国語表現」では、評論文から文章構成を学び、さらにディベートを通して自分の意見主張をしっかりと持ち、最終的には小論文の作成に取り組みます。また学校設定科目である「古典基礎」では、平安時代から江戸時代に書かれた日本文学作品を読み、先人たちからもののとらえ方、考え方を学びます。
また高校生は漢字検定準2級・2級取得を目指し、1年次より学習します。
高校3年間を通して、的確な理解力と適切な表現力、更には伝え合う力を身につけ、それと同時に他教科の学習と結び合わせながら思考力、想像力を養い、自身の生きる力を身につけていってほしいと願っています。
地理
歴史
公民
本校では選択制をとらず、地理A、日本史A、世界史B、現代社会の各科目をバランスよく学ぶことにしています。それぞれのジャンルには、それぞれの思考方法があるので、さまざまな角度から社会を見る力を養うためです。これらの科目の中で最も多くの時間を取っているのは世界史ですが、これは、将来、国際社会で活躍する人材を育成するためです。日本史でも、常に世界的な視野を忘れずに歴史を学びます。また、思想や倫理に関心を持つ生徒が多いため、現代社会では、週3時間のうち1時間を倫理的分野にあて、専門の教員が授業をしています。
地理・歴史・公民の学習を通して、基礎的な知識・教養を身につけ、社会を見る目、考える力を養うことを目的としています。
数学 数学を学ぶ目的のひとつは、基本的な概念や原理・法則をしっかり理解して、筋道をたてて論理的に考える力を身につけることです。時には数・文字の扱いに悩まされることがあるかもしれません。しかし、基本を繰り返し学習していく過程で、"数学の美"を発見でき、それが何事にも代えがたい知の財産となるでしょう。また日常生活で複雑なことをシンプルに考える習慣も身につくことでしょう。
1年次では週に4時間で数学Ⅰを、また2・3年次では週に各2時間で数学Ⅱを学びます。数学Ⅰでは、①方程式と不等式、②2次関数、③図形と計量(三角比と図形の面積・体積)、数学Ⅱでは、①式と証明・複素数と方程式、②図形と方程式、③いろいろな関数 を学び、センター試験にも対応できるようカリキュラムを組んでいます。
理科 高等学校の理科では、より専門的な内容として化学、物理、生物の各分野を学びます。
化学では、観察・実験を通し、物質の扱い方や、物質の構成粒子の基本的な概念や法則を理解し、それらを日常生活と関連付けて学びます。
物理では、身近な自然の事象・現象について探究します。また、エネルギーや物質について考え、人間生活にかかわりの深いエネルギーという概念を学びます。
生物では細胞、生殖と発生及び遺伝について理解し、生命の連続性について探究します。また環境と生物の反応の間に見られるしくみを学びます。
理科で学んだ知識は、美術での制作活動において「心をこめて物を観る」ときの手助けになるはずです。「今あなたが観ているもの」の、しくみや現象について、しっかりと学んでいきましょう。
保健体育 体育分野では、『バランスの良い身体育成』を目標に、持久力・瞬発力・筋力・柔軟性を高め、全身の基礎体力を強化していきます。球技系・陸上・体操・ダンスなどの種目を取り入れています。チームプレイの中で自分の役割を確認し、集団行動の意義やルールを守ること、協力すること、行動に責任を持つことなどの態度を育てます。
物事を表現する、制作をする時には、脳と全身を使います。体力・気力が必要になり、制作者の根気強さ、力強さが、伸び伸びと作品として形になっていくのです。
保健分野では、理論的に自分の心身と健康を考えていきます。『自分らしく、より良く生きるために』を目標に、自分の生活習慣を見つめ、今そして将来も自己管理・改善が出来るように授業を進めています。自分の人生を自分で考え決定し、自分と関わる人を思いやり、自分のリズムを作り生活出来る力を育てます。
音楽 高校生の音楽は、歌唱やリコーダー演奏などの表現活動の「動」の姿と、聴き・観て・感じる、鑑賞活動の「静」の姿を意識し、美の感性を高め、豊かな情操を養うことを目標としています。生徒各自が精神的にゆとりを持ち、リラックスできるような授業環境を整え、教材については、本校の特質である「芸術的環境」と「女子音楽」を考慮、「オペラ」「ミュージカル」「バレエ」などの総合芸術や標題音楽などを取り入れ、該当学年の実態に即しつつ、教科書内に留まらず、ジャンルを越え精選し取り入れていくよう心がけています。
女子美で学ぶ皆さんが多様な音楽経験を重ね、芸術の表現者として音楽文化を尊重し、人生をよりゆたかに歩んでいくことを心から願っています。
書道 美術に重点をおきつつ、知性と感性の豊かな調和の取れた教育を目指す本校において、「芸術科書道」は表現力を身につける上でのひとつの特色といえます。授業では、臨書及び創作を通して表現力を身につけることを目標に行います。おもな内容としては、漢字の書、仮名の書、漢字仮名交じりの書について、表現と用具・用材との基本的な関係、線質の表し方、意図に基づく表現の構想と工夫などを学習します。また、篆刻など工芸的要素を含む作品制作も加えて行います。東京都私立学校第九支部主催の「書道能力検定」に参加し、授業時間を利用して段級を取得する取り組みも行っています。基礎から始めて、正しく美しいだけでなく、心をこめて文字を書くことを一緒に学びましょう。
英語 美術は、いわば国際語です。言葉が無くても分かりあえます。しかし、鑑賞するだけではなく、美術に携わる職業につく、ということになると、当然言葉が必要になってきます。本校の卒業生には、社会に出て第一線で活躍している人が数多くいます。そうした人たちが口をそろえて指摘するのは英語の重要性です。特に国際的な舞台で活躍している人たちは、それを強調します。
これはほんの一例です。国際化時代の今日、新カリキュラムも読む、書く、聞く、話す、の4技能を重視したものになっています。これを具体化した「コミュニケーション英語」「英語会話」「英語表現」の各科目の徹底指導により、本校では将来国際舞台で活躍する人たちも十分に対応できる英語の基礎力を養成することを目指しています。
家庭 衣生活・食生活・住生活、そして保育にとどまらず、これからの自身の将来に向けて展開していくことができる教科です。空理・空論でない、実践・実理の実学を通して物事を考えることができ、社会人として生きていくための準備として、それぞれの段階を構築していくことができるようになることが大切です。家庭総合では、他の科目の知識を背景として、具体化し、応用、実践していくことで、身の回りの課題を解決していく力をつけなければならないと考えます。生活を豊かにするという考え方が大切です。生活に関わるさまざまな物事に関心を持ち、知識を深め、技術を習得することに加え、生活を科学的に豊かにしていく思考を学びます。
情報 情報機器の発展とともに気をつけなければならないことが多くなってきました。デジタル機器では簡単にできる『コピー&ペースト』。他人の作品をそのまま使ってよいのか?といった知的財産権に関する事柄、電子メールや電子掲示板などのネットワークコミュニケーションにおけるマナー、個人情報の取り扱い、コンピュータウイルスに感染しないための予防策や感染してしまった場合の対処、これまでになかったネットワークを利用した犯罪に巻き込まれないために気をつけるべきこと、膨大な情報の中から必要な情報を選択する必要性などを、実際に情報機器を使いながら学んでいきます。また、データはネットワーク上をどのように流れているのか?といったデジタル技術の仕組みについても学んでいきます。
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