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プランナー
礒辺 友里子ISOBE Yuriko

私は菓子メーカーで製品開発をしています。カンロ(株)は創業100年余カンロ飴・のど飴などキャンディを製造・販売している老舗メーカーですが、欧米からグミが輸入されたのを機にグミ製造も行い始めました。私がグミ担当になった当時は子供向けグミしかない時代でしたが、大人の女性向けグミの需要があると思い、2002年にピュレグミを開発しました。女性が好むドライフルーツの様な食感、飽きのこない甘酸っぱいパウダーがけ、かわいらしいハート型グミ、卓上にも置け移動中も持ち運びやすいパッケージ形態、女性が持ちたくなるようなオシャレなデザインにして発売したところ、女性を中心にヒットし今では幅広い世代の方々に支持をいただいているブランドに成長しました。

女子美付属には中学から入学し、中学・高校共にとても楽しい学校生活を送りました。今でもその頃の友達とは仲良く遊んでいます。その当時は将来何になるという目標はありませんでしたが、ぼんやりデザイン関係の仕事をするんだろうな~と思ってました。美大というのは画家かデザイナーか美術教師しか選択はないと思っており、まさかメーカーの新製品プランナーになるとは思ってもみませんでした。

菓子メーカーに入社した理由は、単純にお菓子のパッケージのデザインがしてみたい程度に思って入ったのですが、実際デザインというのは商品の持つ構成の一部にすぎず、色々なものを積み重ねて商品が出来ると知りました。そしてプランナーというのはそれら色々なものを何でもやらなくてはいけない仕事です。仕事内容を簡単に言うだけでも、市場分析、コンセプト立案、ネーミング発案、デザインイメージ伝達、キャンディの形状・組成・味の検討、パッケージ形態・材質の設計、印刷立会い、原価試算、生産依頼、工場立会い、バイヤープレゼン等を1人で全て行わないといけません。現実はもっと細かい仕事が沢山あり、それらを同時に5~10品位担当します。その様にとても大変な仕事ですが、自分が苦労して開発した商品を多くの人に買って食べていただいた時は泣きそうになるほど嬉しく、とても達成感がありやりがいのある仕事です。

プランナーは理系・文系・美系と様々な出身の人がいますが、女子美出身で良かったと思うことは①デザイン・パッケージイメージを伝えやすい、②印刷や色の仕組みが理解できている、③トレンドやセンスを取り入れやすい、ところです。これは女子美での勉強や感性の高い友達との付き合いを経て自然に培ったものだと思います。ですから、今は何にでも興味を持ち、何にでもチャレンジすることをオススメします。これから将来について色々な選択肢があると思いますがプランナーという仕事があるということを知っていただけたら幸いです。

プロフィール

礒辺 友里子 ISOBE Yuriko(プランナー)

略歴

  • 1985年 女子美術大学付属高校卒業。
  • 1987年 女子美術短期大学造形学部グラフィックデザイン科卒業
  • 1988年 (株)ナガホリ入社。アクセサリーのパンフ・カレンダー等制作
  • 1989年 カンロ(株)入社。キャンディ・グミの新製品開発
  • 2002年 ピュレグミ開発。女性向けグミとして現在までグミ市場を牽引

カンロ株式会社 商品名「ピュレグミ」 ※商品は2015年9月時点のラインナップです

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