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祝嶺さんは民芸運動の提唱者・柳宗悦氏の甥で、染織作家であり本学工芸科の草創期に中心的役割を果たした教員の一人、柳悦孝先生(元・専任教員/学長)に師事し、沖縄の染織を含む幅広い染色技法を学びました。また、国内外に保存された琉球の染織品の調査・研究に取り組むなど織物の研究も重ねてきました。伝統的な首里の織物を制作する卓越した技だけでなく、ドイツの博物館に所蔵されている琉球王国時代の染織物の調査を精力的に行い、その成果を自身の創作へと発展的に展開させ、後進の指導・育成にも尽力していることが高く評価されました。

※写真は平成28年度「100周年記念大村文子基金」授賞式 大村特別賞受賞時によるものです

プロフィール
祝嶺恭子(しゅくみね・きょうこ)1937年那覇市出身。62年女子美術大学芸術学部美術学科工芸科卒業。62年首里高等学校勤務。76年那覇伝統織物事業協同組合設立、専務理事に就任。77年第1回伝統的工芸品展で内閣総理大臣賞受賞。86年沖縄県立芸術大学勤務。92年文部省在外研究員としてドイツ海外研修。2003年祝嶺染織研究所開設。04年第24回伝統文化ポーラ賞受賞。16年女子美術大学平成28年度「100周年記念大村文子基金」大村特別賞受賞。沖展会員、国展会員。