
工芸学科は「用の美」という工芸本来の精神を踏まえ、人間の手と心と頭を使って、素材の持つ潜在的な力を引き出し、「もの」という形につくりあげ、新しい表現の可能性を追求します。実用性とデザイン性を考えながら、自らの手でより高度なクオリティを追求する工芸は、アートとプロダクトの両面を持っている最先端の分野といえます。学生は全員、染色、織、陶芸、ガラスを学び、それぞれの素材と技法を習得します。原点となる素材が作品になるまで、最初から最後まで対話をしながら、手を使ってつくり上げていくのです。思考と技術の両面から工芸をとらえ、つくることの感性を身体に染み込ませることを目指します。
1年次 |
布、糸、粘土、ガラスなどの素材に触れ、それぞれの特性を知る1年次。 |
2年次 |
「染コース」「織コース」「陶コース」「ガラスコース」から選択し、一つの分野を深く学びます。 |
3年次 |
実技を中心としたカリキュラムで、じっくりと制作に取り組める3年次。 |
4年次 |
これまで培った知識と技術、そして表現力を発揮して、卒業制作に取組みます。 |
(左から)小川暢子(4年)
池田麻璃奈(4年)
鯨井円美(4年)
金光美帆子(4年)
「染コースでは型染め、シルクスクリーン、絞り、注染などを学びますが、技法によって柄の出方はまったく異なるので、いろいろと計算してつくるのが、染の魅力だと思います。例えばシルクスクリーンは自由に絵が描けるので予想通りに仕上がる。しかし、絞りや注染では計画的にやってもちょっとずれてしまったり、意図していないところに色が入ってしまうこともあります。だからといって失敗ではなく、偶然できた柄もまた面白いんです。」
「1年次に染・織・陶・ガラスの4つを体験できるのですが、やってみたら染よりも地道な仕事を重ねていく織の楽しさにはまってしまって。単に織ればいい布ができるという保証はなくて、織る前にどんな糸をつかうのか、どんな色を選ぶのかはとても重要なことです。」
「陶コースでは、石膏で型をつくって土を入れて成型する技法や、ろくろを使っての器づくり、作品に光沢や色、模様をつける加飾技法を学びます。女子美の工房は夏休みなどでも使えるので、いつでも自由に作品がつくれるんです。工芸はどうしても工房が必要ですから環境には恵まれていますね。」
ガラスコース 池田
「1年次に4つのコースを体験したときに布などの平面的なものより、ガラスの立体的な感覚に惹かれました。2・3年次にキャストという窯を使った技法と吹きガラスを学びます。吹きガラスは厚みを均一にすることが難しく、使えるものをつくるのに一苦労です。きれいなガラス製品にはたくさんの技術が詰まっていることを実感しました。」

型染と天然顔料の色さし

繊維造形の講評風景

吹きガラス制作風景

陶工房の制作風景
専門領域を生かした作家、テキスタイル、ジュエリー、プロダクトのデザイナーやプランナー、造形作家、教師など。大学院への進学や留学など、勉強を続ける場合も多い。