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2017.11.15
レスリー・キー特別講演レポート

写真 三嶋義秀

レスリー写真1

9月25日、レディー・ガガや松任谷由美、安室奈美恵など、国内外で活躍する著名人のポートレイト写真を撮影したことでも知られるシンガポール出身の写真家、レスリー・キーさんを本校の相模原キャンパスにお招きし、特別講演を行いました。


第一部「レスリー・キー特別講演会」

レスリー写真2

第一部では、本学大学院博士後期課程美術専攻(洋画)に在籍し、ヨウジヤマモト氏のコレクションにもペイントワークで参加している朝倉優佳さんが利き手として登場。今回、レスリーさんが女子美で講演を行うきっかけになったのは、ヨウジヤマモトのパリ・コレクションで朝倉さんと出会ったことがきっかけだったそうです。講演会の冒頭、レスリーさんは「優佳と一緒に仕事をはじめて4年になりますが、はじめて彼女に会ったときから、どんな風に絵を学んでいるのかずっと気になっていました。今回、彼女の通う学校に来れて大変嬉しく思います。今日は短い時間ですが、僕たちがパリで体験してきたことや、考えていることなどをこの場でお伝えできたらと思ってます」とご挨拶され、講演がスタートしました。


パリ・コレクションはもうひとつステップアップしたい気持ちになれる現場

レスリー写真3

レスリーさんは2011年から、朝倉さんは2015年から毎シーズン参加しています。コレクション中は一緒に過ごす時間も多いそうで、今回の講演のためにレスリーさんが用意してきてくれたコレクション準備中の写真や映像を見ながら、その時の様子を語ります。

朝倉──ひとりでパリのヨウジヤマモトの現場へ行く際、アウェイのような気持ちになるかと不安に思っていたんですが、レスリーがずっと気さくに話しかけてくれていてので、そのことにすごく救われました。

レスリー──耀司さんの現場はみんな準備に集中していて無言で静か。1回のショーはたった10分から15分なのに、耀司さんやスタッフの方は半年以上前から東京のアトリエで準備しているんです。それがどれだけ大変なのか想像ができないですよね。僕はパリ・コレクションで数十時間を過ごしたあとは、やりたいことをもうひとつステップアップしたい気持ちになります。これは優佳も同じ気持ちなんじゃないかなと。

レスリー写真4

朝倉──私の場合、最初から最後まで自分の作品に向き合い、自分の手で作品を仕上げていきますが、ヨウジヤマモトをはじめとするファションの現場は、いろんな人たちの手や時間を費やしながら組織でつくっていくんです。このやり方は経験がなかったため、(パリ・コレクションに参加して)とても感動的でした。この経験をいつも噛み締めながら過ごしてます。


物をつくるとき、考えすぎてルールに縛られないことが大切

レスリーさんの短編映像作品『PHANTOM』を上映。本作は、2015年11月にパリの同時多発テロが起きた際、大変ショックを受け「パリのために何かやらなくちゃ」という気持ちで製作した作品。約半年の時間をかけ、東京、NY、上海、パリ、台湾で撮影を行ったそうです。上映後、レスリーさんは撮影当時の気持ちやアーティストとしての物づくりへの向き合い方について語りました。

レスリー写真5

レスリー──この作品を撮ったとき、あまり映像のルールがわからないまま、手ブレや構図も気にせず撮り始めたんですが、撮りながら「こういう場合はどうしたらいいのか?」と、疑問に思う気持ちが新鮮で、すごく楽しかったのを覚えています。自分はいつも“プロになりたくない”と思って活動しているんですが、理由はプロになってしまうと「プロとしてやるべきこと」が決まってしまうからなんです。ルールがわかって「これがいい」「これはよくない」という視線に支配されてしまうとスタンダードなものしか作れなくなる。だから、アーティストは永遠にスタンダードなルールに合わせてはいけないと考えています。学生のみなさんに言いたいのは、物をつくるとき、考えすぎてルールに縛られないことが大切ということなんです。


サプライズゲスト三代目 J Soul Brothersの小林直己さんが登場

その後、レスリーさんから「実は今日特別ゲストを呼んでいます」と発表があり、EXILE・三代目JSBのパフォーマーとして大活躍されている小林直己さんが登場! 小林さんはお二人と一緒にヨウジヤマモトのパリ・コレクションにも参加された経験があり、レスリーさん曰く「僕が長男、優佳が長女、直己が次男」というまるで家族のような関係だそう。小林さんは「こんな風に女子大でトークするのは初めてです」と、やや緊張気味の様子でした。

小林さんを交えた3人でのトークでは、小林さんが参加された2016年6月のパリ・コレクションのリハーサルの様子を見ながら当時を振り返ります。

レスリー写真6

レスリー──このとき直己はパリでヨージさんに初めて会って、すごく緊張してたよね。

小林──そうですね。プロフェッショナルな現場で、誰一人として暇にしてる人がいないし、たくさんのスタッフの方々が耀司さんに対して「この服にこの靴をあわせてみよう」「これはこうしてみては?」と提案されていましたよね。常に新しいことにトライしている姿を見て「おもしろい」と思いました。

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レスリー──ショーに参加したことで自分の中で変化したこと、吸収できたことはある?

小林──初めてショーに参加した際、何もわからない中、自分らしくヨウジヤマモトの世界観を表現できたらと思ってランウェイを歩いたんですが、それを見てた耀司さんが「直己はモデルだから、言葉を使わずに表現できた。これは誰でもできることじゃない。オレも直己も真剣勝負だな」って言ってくれて、通じ合えた気がして嬉しかったです。いちモデルではあるけど、自分的には「ヨウジヤマモトとコラボレーションした」っていう感覚を大事にしてます。誰が言ったかは忘れたけど「英語が喋れたら10億人とコミュニケーションがとれる。中国語だったら30億人とコミュニケーションがとれる。でもアートなら75億人とコミュニケーションがとれる」という言葉を聞いて、まさにその感覚を山本耀司さんによって広げてもらったなと思いました。これからもたくさんのことにチャレンジしていきたいですね。

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「芸術を愛する気持ち」を捨てなければ幸せになれると信じてほしい

二つ目のサプライズとして「まだ出来上がったばっかりでどこにも公開していない」というレスリーさんの新作映像「レスリー・キーがつなぐポートレイトメッセージ」を特別に見せてくださいました。最後はレスリーさんから「今日はこれを伝えたくて来ました」と、女子美のみなさんへの熱い想いが語られ、本講演の第一部は終了しました。

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レスリー──自分がカメラマンになるのは、長く大変な時期もあり簡単なことではありませんでした。だけど夢あがって、それを強く信じていれば叶うと思っています。ここにいるみんなの共通点は「芸術が好き」ってことですよね。好きの度合いは人によって違うかもしれないけど、表現することに対して「愛する気持ち」を持ち続けることは基本だと思っています。あの山本耀司さんもその基本があるからこそ、続けていらっしゃると思うんです。実際に表現することを仕事にするということは簡単ではないと思いますし、社会に出てうまくいかないときは必ずあります。だけど「芸術を愛する気持ち」を捨てなければ幸せになれると信じてください。今日はそれをみんなに伝えたかったんです。


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第二部「ライブペインティング×ダンスコラボレーションイベント」

第二部は、第一部で聞き手として参加された朝倉優佳さんを含む、選抜学生たちによるライブペインティング✕小林直己さんのダンスパフォーマンス✕レスリー・キーさんによるドキュメント撮影という、スペシャルコラボレーションイベントが体育館で開催されました。

・朝倉 優佳さん/女子美術大学大学院美術研究科博士後期課程美術研究領域洋画3年
・阿部 和佳奈さん/女子美術大学芸術学部デザイン・工芸学科ヴィジュアルデザイン専攻4年
・内谷 貴美子さん/女子美術大学芸術学部デザイン・工芸学科工芸専攻3年
・土田 梓さん/女子美術大学芸術学部デザイン・工芸学科工芸専攻3年



※第二部の様子(画面端の矢印をクリックすると、写真がスライドします)

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PROFILE 

Leslie Kee
レスリー・キー/1971年シンガポール生まれ。写真家。1998年にフォトグラファーとしてデビューして以来、数多くのファッション誌や広告など国内外で活動。2004年に創刊した自費出版誌「SUPER」シリーズではYOJI YAMAMOTOやLADY GAGAとのコラボレーションが話題となる。2013年10月には自身のデビュー15周年記念写真集「SUPER LOVE」を刊行。AKB48 32ndシングル「恋するフォーチュンクッキー」がAPAアワード2014美しい日本賞を受賞。2015年には初の監督作品となるショートムービー『THEINDEPENDENTS』を発表。パリで開催されたファッション映画祭「ASVOFF」で「BEAUTY PRIZEAWARD」を受賞するなど、映像の世界でも高く評価されている。


小林直己
こばやしなおき/幼少の頃より音楽に触れ、17歳からダンスをはじめる。ダンスバトルが転機となり、2006年、ダンスチーム「RAG POUND」に加入、そこでEXILEメンバーであるAKIRA、TETSUYAと出会う。 2007年に二代目J Soul Brothersに加入し、パフォーマーとしての活動をスタートさせる。 2009年3月EXILEに加入。 2010年11月三代目J Soul Brothersリーダー兼パフォーマーとして活動開始。 現在では、EXILE、三代目J Soul Brothersの2つのグループを兼任しながら、表現の幅を広げ、役者としても活動している。